1. アーンドラ・プラデーシュ州(6/20-6/22視察結果)
「整然としたIT都市・ハイデラバード」
■ 地域情報
GDP: 7.77% (3rd) of Total GDP
面積: 275,069 平方キロメートル (8.37% )
人口: 84,666千人 (5th / 7.00%)
州都: Hyderabad
主要言語: Telugu and Urdu

アーンドラ・プラデーシュ州は、ゴーダヴァリー川とクリシュナ川という二つの大河川が州内を流れており、農業が盛んな州である。州都のハイデラバードはインドで5番目に大きな規模の都市である。インドにおける情報技術産業の成長の波に乗り、ハイデラバードでも情報技術産業が育成され、市内に展開する関連企業の数はインド全土で一、二を争うほどである。また、製薬の中心地でもあり、インド10大企業の半数がこの州にある。鉱物資源はインド第2を誇り、石灰岩は300億トンを産出する。クリシュナ・ゴダバリ堆積盆には膨大な天然ガスと石油があり、沖合で開発中である。石炭も豊富にある。水力発電はインド第1位で、全体の11%を賄う。
■ 現地視察レポート(Hyderabad)
2012年6月20日~22日、アーンドラ・プラデーシュ州の州都・ハイデラバードを視察した。

(1) セカンダラバード市街中心
州都であるハイデラバードは、近接する双子都市・セカンダラバードを含めて都市圏を形成しており、セカンダラバードも含めて今回の視察対象としている。セカンダラバードは、大きな資本の店舗が数多く建ち、これまでのインド(南インド以外)とは若干雰囲気を異にしている。ゴミや人で溢れていない、舗装が行き届いた道に、交通ルールに従って自動車やバイクが交通している。下写真の最下段の右端写真は、その一例となる光景で、歩行者が安心して横断歩道を渡れる環境というのは、南インド以外ではあまり目にすることがなかったものである。



(2) カチェグダ周辺
カチェグダ・エリアは、ハイデラバードの主要な中長距離列車の出発駅が位置してる場所であるが、このエリアは、商店が少なく、交通量があまりないため、閑散とした静かな地域との印象を受けた。


(3) Hi-tech City周辺
ハイデラバードはIT関連企業をはじめとして世界有数・インド有数の企業で形成されるIndustrial Areaがいくつか存在し、その中の一つであるHi-tech cityエリアを視察した。このIndustrial Areaは関係者以外の入場が制限されているところが少なくないが、そのArea内は、近代的な建物に、舗装や整備が行き届いた道路が敷かれ、市街中心の風景とは全く異なる環境であることに驚きを覚えた。インドの市街の環境も一つのインドであると同時に、こういった企業群が集まるエリアもまた一つのインドであり、広い国土に点々とあるこれらエリアの肩にインドの将来があるのかもしれないと感じた。



(4) その他
セカンダラバードを走る大通りの一つ、Sardar Patel Roadの夕方時の一風景。
[視察を終えて]
ハイデラバードの視察は有意義なものであった。南インドに入る以前に、「南インド地域は、他のインドの地域とは雰囲気がまた異なり、なぜ世界有数の自動車企業・ハイテク企業・製薬企業などの多くが南インドに位置しているのも頷ける」との情報を得ていたため、若干の期待を持って、ハイデラバードに入った。
駅を降りて市街を歩くと、大枠ではインドの他の都市と大差はないが、細かなところでその違いを認識できる。例えば、歩道にはゴミが散乱しておらず、人が歩道で生活している光景は、ほとんど見なかった。これまでの都市の印象では、人がそこで生活をしている、若しくは歩道にゴミが散乱したり、歩道が未整備で一部陥没していたり、資材が散乱していたりと、まともに歩道を、歩行者が歩く場所として利用することは当然のことでもなかった。だが、ハイデラバードでは、歩道は歩道としての機能を維持して、歩行者が安心して歩道を歩ける環境が整っていた。さらに、歩行者は歩行者専用の信号と横断歩道、そして交通を整理する信号機の機能の下に、車道を危険を冒して渡る必要のない環境が整備されていた(日本では何ら特別なことではないことが、インドでは特別なことであるともいえる)。
また、ハイデラバードのIndustrial Areaの一つを訪問したが、こここそが、インドの経済発展を先導する一つの工業地域なのだと感じた。そこには、世界有数の金融機関・IT企業・製薬企業等が集まり、その地域はインドの優秀な人々を引き付けているのだと感じた。インドの人口構成比から、都市では、貧しい人を多く目にするが、こういう限定された地域に少数の優秀な人々が最新のインフラを享受して、仕事をしていることが分かった。街で目にする割合から、インド全体を判断すると大きな判断誤りをしてしまう可能性を感じた視察であった。
