現地レポート

語学学校. ブリティッシュ・カウンシル コルカタ(5/21-6/7受講報告)

 学校・コース紹介

学校名: British Council Kolkata  (the website)

コース名: English Impact  (about this course)

レベル: Upper – Intermediate (out of Pre-Intermediate, Intermediate and Upper-Intermediate)

期間: Summer Intensive (42 hours = 3 hours × 14 days / from 21 May to 7 June / 17:30 – 20:30 )

料金: 8,000 Rs (12,000 yen calculated by 1.5 Rs / yen)

クラス場所: Mahadevi Birla Girl’s Higher Secondary School の校舎内の一教室

使用教材: British Council 独自のコース別のテキスト。クラスにおいてテキストはごくたまに参照する程度の使用のみ。

クラス規模: 23名 (male: 13名 / female: 10名)
※18~20歳位の学生が18名、20代前半の社会人男性が1名、40歳代程度の女性3名で、インド人22名+外国人(私)1名

講師: リビア出身の年配の女性 (詳細は分かりませんが、ご主人がインドの方のようなお話をされておりました)

 

※コースを通じて同じ教室は使用(下写真)           ※クラスにおける発表
    

 

 

 受講報告

上記クラスを無事、欠席することなく完了した。受講を通じて感じたことについて以下にまとめた。

 

クラス環境

このクラスを受講するまでにインドの上半分の地域を巡ってきた。そこでの感想は、インドは日本と比べ「古い・汚い・臭い・貧しい」という印象、それも強烈な印象を抱き続けていたことは否めない。インドは貧富の差が激しい国でもあるため、大部分が貧しい人たちかもしれないが、中所得層の人たちもいるというのは頭では理解していても、現実に目にする光景からは、その実感は抱けずにいた。

そういった状況で、コース初日を迎える。初めてクラスに入ったときに、学校の外との環境の違いに大きな衝撃を覚えた。学校の外では、ゴミや排せつ物、野良犬が散乱する歩道のど真ん中で寝ている人や道路脇の湧水で体を洗っているホームレスの家族、お金を求めてくる子供たちがいる。そしてほとんどの店にはエアコンなどなく蒸し暑く過ごしている環境だというのに、ひとたび特定の敷地に入ると、 そこは、ゴミひとつ落ちていない非常に清潔な教室で、照明も十分な明るさを放ち、ゴミ箱は標準にあり、プロジェクターが設置され、エアコンが一教室に2台も設置されて逆に寒いくらいの贅沢な環境がそこにはあった。そして、その環境を何ら贅沢だとは思わないインド人がそこにはいた。

持つ者と持たざる者の差がここまでで、今までのインドで見てきたものは大部分が後者であって、ひとたび中に入ると、このように日本やその他先進国と何ら遜色ない設備が整っている場所があるということが大きな驚きであり、貴重な発見であった。それに、この教室がある学校自体も、特別に有名な学校であったり、特別に裕福な人々が登校している学校ではないと思われる(※クラスメート談では、普通の学校であるとのこと)。

この外と中との環境の違いは、この教室がある場所とは異なる場所にあるブリティッシュ・カウンシルのコルカタ事務所の中に入った時も抱いた感想である。ブリティッシュ・カウンシル事務所内も、そこはまるで日本の大手英会話学校のような事務所風景であり、非常に清潔できれいに整頓されている印象を受けていた。インドを知る上では、外からただ観察しているだけでは分かりにくい環境に、確実に、このように先進的な環境があるということを忘れてはいけないと感じた。

 

クラス出席者の英語力

インドで教育を受けている人たちは英語での教科書に、英語での授業が行われており、かつクラスメートも出身によっては英語での会話が必要となる。このような環境においては、インドの人たちは、日常的に英語を使用している。したがって、当該クラスに出席しているインドの人たちは、英語を話すこと、それ自体については何ら問題を感じていない。かれらが当該コースを通じて、身に付けることを期待していることは、パブリックスピーキングを上手にすることだったり、人前で上手に堂々と自信を持って英語を話すこと、文法上の細かなエラーについて修正すること、インド人特有のアクセントの矯正、就・転職の際に必要となるインタビュースキルの習得、即興での英語スピーチになることなど、非常に高度な水準での上達を求めている。

日本人が日本語に求めているものを、インドの人は英語に求めていると感じた。例えば、日本で就職活動をしている日本人学生は、敬語の正しい使い方や効果的なアピールの方法を学んだりするのと同じようなことを、インドの人は英語に求めていということ。インドの人にとって、英語ができないことは、それは十分な教育を受けていないことを示すことにつながる。そのため、インドの人にとって、英語が単に話せることには価値はあまりなく、上手に流暢に完璧な英語を話せるようになることが自身の将来のキャリアにおいて不可欠のことなのだと感じた。

日本人が英語ができないのは、英語に触れる環境が身近にあるかないかということの前に、英語に対するマインドセットに大きな違いがあるように思うようになった。日本人はどこかで、英語は話せれば良い、意味が伝わればそれで十分、ネイティブには慣れないからある程度のレベルで十分という妥協があり、それこそが、インドの人々の英語力との差を生んでいるような気がしてならない。

 

クラス内容

クラスでは、大きく分けて3つの部分を学習した。毎クラス毎クラス、この3つの項目について触れるような活動が行われた。

1) パブリックスピーキング力

毎回異なるテーマで、異なる流れでクラスの前で一人ひとりが、数分間のスピーチを行う。このスピーチに与えられた準備時間は概ね10分程度であり、瞬間的な構成力の鍛錬と効果的なパブリックスピーキングの訓練が行われた。

2) グループワーク/ディスカッション

時には2人ペアだったり、4人ペアだったり、クラスを2つに分けてのディスカッションだったりと、毎回異なる形態でのインタラクティブなコミュニケーションの訓練が行われた。この時に、効果的な発言の方法だったり、丁寧な英語表現などを実地訓練の中で学習した。

3) 発音・文法に対する完全な理解

英語に特有の母音・子音のパーツ一つずつの反復練習。単語の発音を学習する以前に、英語に存在する母音・子音を認識し上で単語を学習しないと英語ネイティブ以外のスピーカーは、適切に発音を区別しての発声ができないということを改めて実感した。この学習自体は、日本の中学校の初めの段階で行われても良いような内容(※実は学習したけど、忘れただけかも?)であるが、非常に有効な学習だと感じた。英語を学ぶ上では、非常に必須の内容と思われる。

※下の写真が、教室の壁に貼られていた発音表。インドではこの発音表は日常的にあるもののような気がする。

 

また、文法についても、毎クラス毎クラス、大まかな説明がなされた。日本で英語を学習してきたため、個人的には文法については概ね理解しているはずではあったが、全ての英語表現が日本語での表現で覚えているため、例えばshouldは助動詞として覚えているが、Auxiliary verbとしては覚えていないため、説明されると確かに理解できるが、説明の中で瞬間的に結びつかず苦労した。ただ、講義の内容としては日本で学習してきたことではある。感覚としては、高校の基礎的な英語文法程度だと思われる。

 

インド人感

最終的には、個人個人の個性に依存しますが、一般的な性向としては、

インドの人は、積極的に自分の発言をし、流暢な英語を駆使して、出来る限り自分を理解してもらうことに一生懸命になりますが、
日本の人は、積極的な発言をせず、まず相手の意見を聞く姿勢を取る傾向があり、自分の主張をしながらも相手との調整を図ろうとする傾向があると思う。

いずれも長所・短所が異なるだけではある。日本人は、英語がインド人ほど流暢に喋れないかもしれないが、発現するひと言ひと言の価値を高めれば、確実に必要な存在になれるし、逆に調整役(コントローラー)には向いているのかもしれないと感じた。

 

その他

このクラスの講師の授業の進め方は非常に上手だと思う。説明の際に話す話はユーモアがあり面白いし、さらに人柄が非常にオープンな印象を受け非常に好感が持てる。また、授業の進め方も、流れに違和感がなく、例えば私のように、クラスのメンバーと文化が異なるため若干受け身でいる人に対して、タイミングよく話を振ってくれたり、孤立しないように努めてくれいたことは非常に有難かったところである。

※最終日にクラス全員での全体写真。みな個性が強く、若いながらもしっかりした人たちであったと感じた。

 

最後に

このクラスは、内容・コストパフォーマンス・クラス構成のいずれをとっても相当に満足できるものだと感じる。確かに、クラス期間中は、苦痛を感じることも少なくないが、必ず何か得るものがあると感じられる。何より、インドの人々は、日常的にそのような環境に遭遇しているためか、「違う」ということについて非常に寛容であり、まったく疎外感を感じることなく、かつ逆にいろいろ気を遣って声を掛けてくれたことは非常に助かったところではある。また、彼ら自身が英語を日常的に使っているため、クラスメートのほぼ全員が英語を初歩から学習中という語学学校で良くある環境とはまったく異なる環境であったため、彼らから学ぶことも大いにあった。若干、インド訛りが難しい部分はあったが。

また、機会があればぜひ参加したいクラスであるし、みなさんにも機会があれば受講されることを強くお勧めできるコースです。